“肩こりなどの 肩の不調 には肩甲骨はがし”
というのをネットなどでよく見かけます。
たしかに、肩甲骨と胸郭の間にはスペースがあり、
それによって肩甲骨の可動性を確保しています。
ですが、スペースがありすぎても肩にとっては
よくないのです。
肩甲骨の役割
肩甲骨は、胸椎や胸郭、鎖骨といったものと
連携して、上腕骨が関節窩からこぼれないように
安定させてくれているおかげで、
肩は伸展・屈曲、内外転、水平内外転、内外旋
といった多方向に安定して動かすことができます。
その多方向に動きを出すために
体の前面では大胸筋や小胸筋
後面では僧帽筋や広背筋、菱形筋など
数多くの筋肉が肩の動きに関係しています。
また肩甲骨は胸郭との間に
隙間があり軟部組織によって結合しています。
この肩甲骨と胸郭で構成される関節を
肩甲胸郭関節と言います。
今回題材にした肩甲骨はがしは
この肩甲胸郭関節にアプローチするものと
考えられます!
肩甲骨の動きを出すためには肩甲骨はがしがいいのか?
肩甲骨はがしをする理由として
よく言われるのが、
「肩甲骨と胸郭が癒着している」です。
上でも書きましたが肩甲骨と胸郭の間には
隙間があり、その隙間がなくなることで
肩甲骨の動きが悪くなります。
そのため肩甲骨と胸郭の間に手を入れて
ゴリゴリとはがす施術をするわけです。
隙間を作るということを考えるなら
それでいいと思いますが、隙間をなくす
原因はそこではないので効果は
一時的なものであると考えられます。
また、肩甲骨周りに痛みを
感じているということは
受容器が敏感になっているので
ゴリゴリとする施術はかえって
逆効果になります。
他にも肩が痛いという
クライアント様の中には
翼状肩甲といって、肩甲骨が胸郭から
浮きすぎてしまっている状態の方も
いらっしゃいます。
肩の不調というだけで
もともと浮きすぎている
肩甲骨に更に隙間をつくるような
施術は適切なのでしょうか?
肩甲骨が浮きすぎてしまうと
安定帯としての役割を十分に
発揮してくれず肩は不安定になります!
肩甲骨が不安定な状態でバレーボールや
テニスのサーブ、野球のスローイングといった
オーバーヘッド動作を行えば、肩の傷害に
つながることは想像ができると思います。
これは、スポーツをやっている人に限らず、
家事などで手を挙げる機会はたくさんあり、
日常生活を送るうえでも、気付いたら痛いなんて
こともありえます。
肩の不調=肩甲骨はがしではなく、
1つの解決方法でありそれが全てではありません。
やはりクライアントに合ったものが1番だなと
思う今日この頃です。
まとめ
●肩甲骨は胸郭との間にスペースがあり
このスペースがあることで肩甲骨を自由に
動かすことができる
●スペースが狭くなりすぎると可動性が低下し
スペースがありすぎると安定性が低下する
●肩甲骨が原因に障害や痛みがある場合
その状態に合わせたアプローチが必要であり
肩甲骨はがしだけが選択肢ではない
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中森 允崇
BMsStrength 代表
【保有資格】
・日本トレーニング指導者協会 認定トレーニング指導者
・EBFAベアフットトレーニングスペシャリスト
★名古屋市昭和区御器所駅 2番出口から徒歩2分
〒466-0015
愛知県名古屋市昭和区御器所通3丁目18
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